パームオイルフリーにこだわるワケ
2022年の日本帰国から、プロによりコールドプロセス製法のセッケンを学んできました。
セッケンには、いく通りかの作り方がありますが、自分で作るワケを辿っていけば、やはり安全で安心なものを使いたい、という思いからでした。それは、特に日本での添加物に非常に興味を持ったことが一番の大きな理由です。そのほかには、その添加物のからだへの反応がいくつも現れた事、そして、その成分がよくわからないまま記載されていることでした。
そのセッケンの成分の一つに、パームオイルがあります。アブラヤシという植物から得られる植物油で、手作りセッケンには欠かせない成分の一つです。オーストラリアで食品卸しの営業マンをしていた私は、レストランやカフェなどにパームオイルを卸していました。年々値上げをしているオリーブオイルに比べ、コストも大きく抑えられ、揚げ物がメインのお店にはとても人気がありました。
オーストラリアには食への嗜好文化があり、ベジタリアン、ビーガン、ペスカタリアン、などなどがあり、食文化の歴史は浅いながら、食へのこだわりはとても深いです。商品の成分も『など』との表記はできず全てを表示しなくてはなりません。ほんの少量でもアレルギーを持っている消費者には、とても危険なことだからです。その中でも、ビーガンの人口が増えるとともに、パームオイルの存在は、飲食店オーナーだけでなく、消費者からも『どんなオイルを使っているのか?』というこだわりからの問い合わせも増えるようになりました。その大きな理由には『環境問題』です。
パームオイルについて少しまとめてみました。
パームオイルとは?その特徴と影響について
パームオイルとは、アブラヤシという植物の果実から得られる植物油です。 二種類のオイルが生産され、一つは果肉を絞り出して得られる「パーム油」、もう一つは果実の中心にある核をすりつぶして得られる「パーム核油」です。原産地はアフリカですが、100年ほど前に南東アジアに持ち込まれ、現在ではインドネシアとマレーシアが世界の供給の85%以上を占めています。
パームオイルの用途と特性パームオイルは非常に多目的な油として広く使用されています。酸化しにくいため製品の賞味期限を延ばすことができ、高温でも安定しているため揚げ物にも適しています。無色無臭なので、食品や日用品に広く利用されています。実際、スーパーマーケットで見つけられるパッケージ製品の50%以上にパームオイルが含まれており、食品以外にもせっけん、シャンプー、歯磨き粉、口紅など多くの製品に使用されています。
パームオイルの環境への影響便利なパームオイルですが、深刻な環境問題も引き起こしています。アブラヤシのプランテーション拡大により、生物多様性の高い森林が伐採され、オランウータン、テナガザル、スマトラサイ、トラ、ピグミー象などの生息地が破壊されています。これに伴い、温室効果ガスが放出され、地球温暖化が進行しています。温暖化は疫病の蔓延や食料生産の悪化など、地球や人類に大きな悪影響をもたらす懸念があります。
私たちの地球を守るために、今 何からはじめられますか?
選択の自由と持続可能な未来へ私たちには選択肢があります。パームオイルの代わりになる植物油を使用する製品に切り替えたり、環境問題に取り組む企業を応援することができます。例えば、私がつくるIvycoastのせっけんはパームオイル不使用で、代わりに食用のカカオバターを使用しています。高価で高品質のカカオバターはほのかに甘い香りがあり、保湿力が高く、環境にも配慮された選択肢です。
パームオイルは多目的で便利な油ですが、その生産には環境への大きな影響があります。私たち一人ひとりが知識を持ち、持続可能な選択をすることで、環境保護に貢献することができます。
私たちの地球を守るために、何から始められますか?
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